ITエンジニアがオウンドメディアリクルーティングで採用できる理由#2【採用ブログの運用】

ITエンジニアの情報リサーチ欲を満たす「採用ブログ」を運用しよう

以前の記事でITエンジニアの採用をする上で必要になってきている「オウンドメディアを採用に活かすための戦略」について触れました。

今回は引き続き、オウンドメディアを実際に運用していく上でコンテンツマーケティング採用の要の一つである「採用ブログ」の強化をしていきましょう、という内容です。戦略策定する上での前提知識については前回のこちらの記事をお読みください。

 

そのほかのITエンジニア採用に役立つ記事

【前編】ITエンジニア採用で知るべき基礎知識
【後編】ITエンジニア採用で知るべき基礎知識

table of contents

目 次

    これからのITエンジニア採用

    ITエンジニアの採用がより難しいことは周知の通りです。

    いくつか理由はありますので、過去記事などをお読みいただければと思いますが昨今や今後の潮流としては以下のようにIT人材が不足していくと試算されています。

     

    ご存じのようにAIやロボット技術、IT技術進化やDX促進など、需要が高まるにつれ、エンジニア不足が加速していく流れです。

    採用ブログを書く前に。採用ブログの定義と役割

    自社のメディアを運用し、オウンドメディアリクルーティングの確立~定着をするには戦略設計が大切です。前回もお伝えしていますので、まだお読みでない方はこちらを先にお読みいただいた方が理解が深まります。

     

    オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティング採用で、真っ先に取り組むべきことは前述の通り採用ブログです。ブログの重要性については、すでにご存知の企業も多いと思いますが、いざ更新しようと思うと以下のような悩みにぶつかります。特に多い悩みとしては…

    ・何を書いたらいいのかわからない。
    ・企画が思いつかない。
    ・求職者(学生)が何を求めているのかわからない。など

    採用ブログの役割は、狭義かつ具体的な内容をターゲットに対してピンポイントで訴求する内容を発信することです。

     

    採用サイトをお持ちの企業は「それは採用サイトの掲載コンテンツと何か違うのか?」と思われるかもしれませんが、採用サイトの掲載情報の多くは「広義かつ抽象度の高い情報」を掲載している点です。

     

    例えばコンセプトキーワードなどを記載していたりしますよね。

    (例)「明るい未来を、エンジニアとともに」

     

    言っていることはわかりますし、とてもかっこいいのですが、誰に言ってるのか具体的ではないですよね。エンジニアと言ってもさまざまですし、とても広義的じゃないでしょうか。明るい未来の定義も具体性に欠けます。

     

    対して採用ブログでは、例で挙げたキーワードの設定ストーリーや隠しエピソードなんかを具体的に紐解いて説明するコンテンツです。だから役割が異なるのです。このキーワードを一体「どこの誰に対してどんなイメージを抱いてもらいたくて、共感してもらいたくて言っているのか」ということを発信するわけです。

    具体的な採用ブログのカテゴリーや内容

    採用サイトでは主に

    ・トップメッセージ
    ・事業のことや仕事のことなど
    ・仲間のこと、インタビューなど
    ・環境のこと、福利厚生や数字で見るなど
    ・募集要項

    こうしたコンテンツが掲載されていると思います。

    それに対して採用ブログではどんなことを発信したら良いのか、カテゴリー設計やそれぞれの企画例についてご紹介します。前提として業種などによって大きく変わりますので、汎用的なものを挙げていきます。

    「組織・文化」

    カルチャーや制度について、テーマを企画して掘り下げた内容を書いたりします。例えば、カルチャー定着の裏にあった奮闘記などや、制度導入前と導入後の組織の変化などを時系列で紹介するなどです。

    「キャリア」

    キャリアに関することを特定のテーマを掲げて、その内容に縛って記事にします。例えば〇〇さんという営業部長がいたとしても、この方のそれぞれの経歴や立場、役割等を分解すると

     

    ・〇〇さんの営業としてのこれまでのキャリア

    ・営業部長としての部の方針や考え方

    ・営業部長の1日に実務に密着 など

     

    分解する内容によって発信できるコンテンツが大きく変わります。採用サイト上に掲載するインタビュー記事と異なる点は、取材対象者の全体像や広い領域をカバーする分、1つ1つの内容が薄くなるので、採用ブログ上でのキャリアカテゴリーで書く内容とは大きく異なってくるわけですね。

    「テック」

    技術系の記事になりますが、ただ単にテック記事を書くのではなく、求職者や学生を意識した内容を企画することが必要です。例えば、開発にあたりどんなことが課題や悩みになっていて、それがどのように解消されたのかといったストーリーや、事例やお客様からの声などを掲載するなど、候補者が開発場面やその後をイメージできるような記事構成にします。

    「業界と時事」

    業界のリアルと時事との絡みを旬ネタとして発信します。例えば、世の中において自分達の業界または自社がどのような立ち位置で、どのような課題に直面して、今後はどのような転換が必要になるのか等を会社を取り巻くリアルとして発信します。

    「新入社員」

    このカテゴリーでは主に新入社員、特に新卒や未経験入社の方を対象とした入社後の動き方をより具体的にフォーカスした記事を発信します。例えば、「採用担当が新人研修を受けてみた感想」や「(職種名)この仕事の大変なところを暴露」など、新入社員が本当は聞きたくても聞きにくいことなどを記事にします。

    採用ブログで得られるメリットや効果とは

    採用ブログを発信していくことで、以下のような利点が生まれてきます。

    1:入社前エンゲージメントが育成できる。
    2:エントリー者の質の向上や、不要な人のスクリーニングができる。
    3:入社後のギャップを抑止できるため、定着率が向上する。
    4:面接などで説明する情報が端折れる。など

     

    1:入社前エンゲージメントが育成できる。

    前述の通り、検討温度感の高い求職者や学生ほど採用ブログを閲覧します。ブログを閲覧することで、採用サイト上では触れられてない具体的詳細情報に触れる形になるため、自社への理解度が深まりエンゲージメントが高まります。

     

    2:エントリー者の質の向上や、不要な人のスクリーニングができる。

    エンゲージメントが高まった人がいる反面、価値観の不一致や共感できないという人も出てきますので、ミスマッチエントリーを未然に防ぎ、余計な選考工数を抱えずに済む役割を果たしてくれるのも、採用ブログの利点の一つです。

     

    3:入社後のギャップを抑止できるため、定着率が向上する。

    様々なカテゴリーや切り口から自社のリアルを発信しているため、自社への理解が深まり、疑問点や不安が払拭されることで入社後ギャップの反動が起きにくくなります。

     

    4:面接などで説明する情報が端折れる。

    そもそも求職者や学生などのターゲットに対して発信をしているので、選考途中の対象者に対してブログ記事のアナウンスをかけていくことで、相手がその情報を知っている前提のもとで面接等を行うことができますので、面接での説明工数を省くことができます。

    さいごに

    このように採用ブログを活用して、ITエンジニアに対して明確なメッセージを発信していくことでニーズや価値観に対する共感性を高めることに繋がり、かつ同業他社とは明らかに違ったコンテンツを発信することで自社をしっかりと認知してもらい、関心度を醸成~育成することで、自社が求めているITエンジニアの採用成功を促進させることができます。

     

    とはいえ、採用ブログの運用を続けることは大変なことですし、コンテンツが出揃ってくるまでは地道な更新作業がつきものですので、検討する企業は中途半端な施策にならないように、あらかじめきちんと戦略を練ってから着手することをお勧めします。

     

    ですがその反面、期待できる効果やコンテンツマーケティング採用の次につながる施策を展開できるなど、やれることも広がってきますので、自社に合う合わない、外注するしないなどを考慮の上、最適な運用をしていただけると嬉しいです。

    (ただいまページ準備中)