ITエンジニアがオウンドメディアリクルーティングで採用できる理由#1【DECAXで考える採用活動】
DECAXで見る求職活動のプロセスとニーズに対する対策の必要性
「ITエンジニア採用は難しい」という声を聞かない日がないほどですが、当社にもエンジニア採用の戦略相談が日々届いています。業界を求人倍率の観点で見ればいうまでもありませんが、採用の難しさは皆様もご存じの通りです。
しかしながら、採用できないことを良しとして指を咥えているわけにもいきません。そこで今回は、採用できないエンジニアを採用できるように押し上げるための戦略のお話をさせていただきます。
【後編はこちら】ITエンジニア採用がオウンドメディアで採用できる理由2
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目 次
なぜITエンジニアの採用は難しいのか
コロナ前から依然としてエンジニア採用は容易ではありませんでしたが、コロナを機にリモートの当たり前化やDX化の推進など様々なものが加速度的に浸透しました。その結果、ますます採用できる力を持つ企業とそうでない企業に差が生じているのも事実です。
どのように考えても、中途でエンジニア経験者を採用しようとした場合に、市場に出回っている求職者の数に限りがあるので、当然ですが無限に増殖するわけではありません。
ですが、市場に出回っている求職者が自社に合う人材とは限りませんので、転職顕在層を相手とした場合には、そのターゲット数は極めて少ないものとなってしまいます。
と、いうことは…そうです。転職潜在期の候補者または休眠期の候補者など、他社に在籍中のエンジニアにアプローチを行う必要があります。とは言え、簡単に言っているようですが全然簡単ではありません。転職潜在期の人々は顕在化するほどの会社に出会えていないから潜在期なのです。
つまり、ピンとくる情報がない状態です。ですが現状の採用できない悩みを拭い去るには、こうした状態の人を顕在化させて採用に漕ぎ着けるしかないのです。
少々極端な物言いかもしれませんが、実態の一つとして確かなことですし、ゆえに難しいです。
どうしたら潜在的なエンジニアにアプローチできるのか
ここからが本記事の本題ですが、潜在的というのは表立って求職活動を実施していなくとも情報収集は実施しています。求人媒体ないしダイレクトリクルーティングのプラットフォームに登録し、企業からスカウトメールをもらったり、求人票(求人原稿)を確認したりなどは行うわけですが、果たして限られた文字数、限られた1通のメールのみでエンジニアの潜在意識を顕在化させることができるでしょうか?
1通入魂!!なんて精神論で採用につながれば苦労はしませんが、必ずしもそんな好都合な結末にはなりません。潜在ステータスにある求職者を顕在化させるためには、下図のようなプロセスが必要になります。
DECAX(デキャックス)とは
2015年に電通が提唱した購買行動モデルでコンテンツマーケティングに特化した考え方で、消費者視点のプル型の購買行動フレームワークです。
こちらの採用における考え方については下部で説明していきますが、まずはそのまま続けます。
ペルソナ設計するもなかなか機能しないエアペルソナ状態
よく求人等の担当者がターゲティングしましょう!ペルソナを立てましょう!と言いますが、本質的には何も解決に結びついていないケースがほとんどです。前述しましたが、1通入魂論は通用しませんし、ペルソナを立てたから採用成功に直結するなんてことはほとんどないといっていいでしょう。せっかく設計したペルソナを採用に活かすネクストアクションがない等、多くの企業はここで止まります。
ターゲット要件を明確にすることはもちろん必須なのですが、一旦5W1Hで考えてみてましょう。
When :(随時または局所的に)
Where:(求人サイトで)
Who :(ターゲットとした求職者)
What :(求人に関する情報を)
Why :(採用理由)
How :(掲載する/スカウト配信を行う)
どうでしょうか?情報収集段階にある潜在的なエンジニアに対して、このような形で採用が見込めるイメージは持てますでしょうか?現状ではなかなか難しいですよね。なぜ難しいかというと、募集要項にフォーカスしている求人サイトなどでは、それ以外の情報発信をすることが難しいからです。
個人の価値観と共感性を満たす情報提供
転職活動前~転職活動中において情報を収集するということは、それぞれの価値観にフィットする情報をサーチしているということです。
ですのでそれらを満たす情報が発見できなければ検討は保留となってしまいます。採用においてオウンドメディアを活用する真意は、情報発信にあります。
多彩な情報の発信はそれぞれのエンジニアが求めるものを満たすことができ、検討テーブルに乗る可能性が高められます。
採用サイトを開設して、採用における情報を公開しておくのはとても大切なことですが、それは昨今では最低ラインの情報提供といってもいいです。
よくある事例ですが、採用サイトに掲載している情報は広義的かつ抽象的な表現の場合が多いので、具体性がないため、価値の共感における核心部を射抜けない印象があります。それらの課題は採用コンテンツマーケティングを実践することでカバーできます。
ブログや動画、メルマガなど様々ありますが、今回はブログを主としてお伝えします。採用に直接関与する情報や間接関与する情報、技術に関連する情報などを具体的に詳細まで書き出し発信して行きます。
こちらの詳細は
媒体で採用できないITエンジニアがオウンドメディアリクルーティングで採用できる理由2で詳しく書いていますので、併せてチェックしてみてください。
では今回の話を、前述した購買行動モデルDECAX[デキャックス]を採用プロセスに置き換えて考えてみましょう!
採用プロセスをDECAXに当てはめてみる
DISCOVER(発見)
エンジニアにとって有益な情報を発信し、発見してもらうことで自社の情報との接触がはじまります。
ENGAGE(関係)
提供するコンテンツに何度も触れたり、そのコンテンツをシェア・いいねしたり、あるいは企業のメールマガジンに登録したりなど、徐々に関係を深めていきます。
エンゲージメントを高める=検討レベルが上昇していくほか、ミスマッチの防止に有効で、入社後の早期離職率を大幅に下げることもできます。
CHECK(確認)
本エントリー前でありメッセージコミュニケーションやWEBor訪問にて面談を通して採用担当者や現場のマネージャーから話を聞き、コンテンツに共感を得たものを確信に変えるプロセスを踏みます。
ACTION(行動)
エンジニアは正式な選考エントリーを行います。これまでに情報収集を行い、価値共感や志望の動機づけができた時に応募を行います。
EXPERIENCE(体験共有)
入社承諾~入社後~業務を指します。こうした流れの中で、エンジニアの入社後満足度が高ければ、リファラル制度や仕組みを上手に活用して外部共有を促進させることで、リファラル採用を行うこともできるほか、DECAXサイクルを循環させていく中で、エンジニアの採用がこれまでよりもスムーズに実現できるようになります。
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