【採用×MAを活用】採用における アンノウンマーケティング の候補者(リード)育成を実践

アンノウンを応募につなげる採用活動×コンテンツマーケティング

採用活動を行うとすれば、あらゆる手段を講じます。

 

・ハローワークに依頼する。
・ナビサイトなどに求人広告を出稿する。
・人材紹介会社を頼る。
・イベントなどに出展する。
・社員紹介を依頼する。
・スカウトサービスを利用する。など

 

さまざまな方法がありますが、ご紹介する内容はこのようなものとは少し違ったものです。この手段を採用に活用している企業はまだごくわずかですが、今後は重要になってくるのではないかと考え、今回記事にしました。

 

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コンテンツマーケティング採用にMAを活用しよう

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目 次

    アンノウンマーケティングとは何か?

    アンノウンマーケティング とは、「オウンドメディア(自社のWebサイト)にアクセスしたが、どこの誰がアクセスしてきているのかわからない、実名の不明なアンノウン状態の来訪者」をターゲットにしたマーケティング手法を指しています。

     

    採用に置き換えれば、エントリーを獲得した場合には「実名が明らかになっている」状態ですが、エントリーをせずに離脱した候補者たちへのマーケティング対策がこれに該当します。

    ワンポイント

    MA を活用することでアンノウンに対するアクションや対策ができるようになります。MA (マーケティングオートメーション)については過去記事がありますので、そちらをお読みください。

    採用×アンノウンマーケティングの必要性

    盲点になっているアンノウンリスト

    よくナビサイトなどに求人を出した時、求人の担当者との振り返りで「今回は1000PVで16名の応募でしたから、CV率は1.6%でした」というような会話をすると思います。

     

    さらに、現代では候補者が求人情報をナビサイトなどで発見した際、そのうちの8割以上が何らかのオウンドメディア(コーポレートサイトや採用サイト)にアクセスして情報収集しているので、単純に1000PVのうち800名ほどが何らかの検索を行なっているものとします。

    そうした場合、今回のケースでは応募者は16名でしたから、残りの784名は一体どこに行ってしまったのでしょうか。

     

    アンノウンに着手する理由

    応募の獲得といっても苦労することなく母集団形成できる企業もあれば、逆に1件の応募が貴重だというほど母集団形成に難航する企業もあります。

     

    それは企業規模、企業認知度、経営状況、業界の見通し、企業の評判や退職者の口コミ、募集職種、実務経験値や資格、募集エリア、待遇や条件など、あらゆる観点からそのような異なった結果を生み出しているのですが、全体から見れば容易く母集団形成できる企業の方が少なく、多くの企業では母集団形成に難航しています。

    そうした中で、企業は何をすべきなのでしょうか。

     

    改善要素は1つではないにしろ、アンノウンに取り組んでいくことは決して無駄なことではありません。前述の通り、求人発見した候補者→応募に至った候補者のうちのほとんどが応募に行き着く前に途中で離脱しているからです。

     

    多くの企業ではWEBサイト(採用サイトも含む)にアナリティクスタグを埋め込み、解析結果を確認はしていますが、「PVなどの数値を把握しておしまい」になっているケースが多くPDCAサイクルが回せていません。

     

    しかし肝心なのは「ここからどのように母集団形成につなげていくか」ということなのです。つまりアンノウンをどのように実名化(エントリー)に繋げていけるかどうかが、ひとつの鍵になるということです。

    アンノウンマーケティング のアンノウンとは
    ワンポイント

    アンノウンの実名化は選考のエントリーだけに限りません。説明会参加、セミナー参加、選考とは関係ないライトな面談など、あらゆる方法が利用できます。

    採用×アンノウンマーケティングのメリットとデメリット

    アンノウンマーケティングに取り組むメリット
    ●他社が実施していない。

    多くの企業が、この手法を用いた採用活動を行なっていませんので、他社との圧倒的な差別化を図ることができます。

     

    ●母集団形成の最大化を行える

    攻め型採用が主流になりしばらく経ちます。ダイレクトリクルーティングなどのプラットフォームに登録して採用活動を行なっている企業も格段に増えましたが、アンノウンマーケティングはまさに「灯台下暗し。」

     

    自社のサイトに訪れ、そして何もなかったかのように去っていく訪問者たち。ずっと対策せずに放置していた「ここに攻め込む手法」です。

     

    ●中長期的に採用予算の削減

    日々流動的で断続的なアンノウンをデータベース化して管理を行い、アプローチしていくことで求人広告等の出稿回数を減らしたり、人材紹介に頼らなくてもいいような運用を可能にすることで、採用予算の大幅な削減が実現できます。

     

    アンノウンマーケティングに取り組むデメリット
    ●採用サイトの改修が必要になる場合がある

    採用サイト改修ともなれば、リニューアルや変更等の費用が発生します。また、MAを運用するコストなども必要になります。

     

    ●MAの運用が大変

    アンノウンマーケティングに限ったことではありませんが、ブログにしてもSNSにしても、何にしても運用を続けることは大変です。PDCAサイクルを回しながら進めて行かなくてはならないため、コンテンツを設置して終了!ということではありません。

     

    ●専門知識などが必要

    WEBマーケティングへの取り組みに必要な知識が少なからず必要です。必要に応じてプロに依頼を行う必要があることも多々。

    ワンポイント

    MAに限った話ではなく、システムを導入した後によく陥りやすいのが「運用が長続きせずに支払いだけ続けていながら放置している」という例。これでは大変勿体ないので運用できるように外部に相談するか解約をするかのどちらかを選択した方がいいでしょう。

    アンノウンマーケティングを行う具体的な取り組み

    アンノウンマーケティングを行うためにはMAが欠かせません。MAを運用しながら適切な分析を行い、それをもとにアンノウンに向けた施策を打たなくてはならないからです。詳しくご紹介していきます。

     

    1:匿名の来訪者を分析する。

    採用サイトなどに訪問した候補者にCookieなどでIDを付与→MAで追跡可能なため、どのページをどのくらい読了したのか。何回訪れているのか等を把握することができますので、関心のある要素、ネックになる要素などを分析し、仮説を立てていきます。

     

    2:採用コンテンツの見直し・検証

    分析をもとに仮説を立てたら、離脱の原因になっていると考える箇所を改善します。

    例えば、キャリアプランの紹介のページで途中離脱していることが多いとしたら、情報が不足しているか、自身のイメージと重ならなかった、疑問を払拭できる説明がなかったなどが考えられますのでそれらを解消するコンテンツを設置するなどしていきます。

     

    3:アンノウン向けのコンテンツを発信する

    アンノウンが採用サイト等を訪問した際には以下のような改善を実施して発信します。

     

    WEBページを改善する

    離脱率の高いページの改善を行います。レイアウト変更、デザイン変更、情報の変更などを行います。

     

    プレステージ(エントリーではない)のコンテンツを設置する

    現状でエントリーに至らないが、比較検討の段階にあるアンノウンに対する、エントリーに至るための懸念払拭を実現できるコンテンツを置き、フォームまたはチャットボットなどを活用して実名化を図り、コミュニケーション可能状態に引き上げます。

     

    ホワイトペーパーをダウンロードしてもらう

    採用ピッチ資料やキャリア・制度の運用などをまとめた資料などを設置し、ダウンロードを喚起します。

    個人情報と引き換えにしてでも読んでみたいと思わせる内容を用意して実名化できるように取り組みます。

     

    メールマーケティングを行う(メルマガやライン)

    求職者のキャリアや働き方、仕事のやりがいなど、さまざまな有益情報を配信。

    採用サイト上で発信していない情報を主としてナーチャリングを行います。

    ワンポイント

    0→1につなげるための最初の準備や、運用開始初期で一区切りしてしまわないように、継続的にコンテンツを充実させていきながら反応を計測して改善を続けていくようにしましょう。

    さいごに

    母集団形成やエンゲージメントの高い候補者の獲得に課題を抱えている企業にとって、採用にアンノウンマーケティングを導入することはおすすめだと考えています。

     

    今後MAを導入して採用活動を実施するのであれば、アンノウンの存在を嫌というほど痛感するでしょう。

    なぜなら、これほどの人たちとの直接的な接触機会を取りこぼしているのだという事実が浮き彫りになるからです。もちろん全員が全員ターゲットとなりうるわけではありませんが、オウンドメディアを通じたWEB戦略での採用活動においては、取り組んで損はないと思っています。

     

    コンテンツマーケティングについてもっと知りたい方

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