AISCEAS(アイセアス)で考える 採用コンテンツ の活用方法や改善について
マーケティングのフレームワーク[ AISCEAS ]を使って採用コンテンツを考えてみる
発信したコンテンツを余すことなく伝えるには。
皆様の会社では、採用活動における発信努力をして、母集団形成や良い人材の確保を行っていることかと思いますが、発信した 採用コンテンツ が漏れなく学生や求職者などの候補者に行き届いているかといえば、必ずしもそうではなく、企業の狙い通りに伝えたいことが伝えられてないケースもよくあります。
今回はブログやyoutube、instagramなどのSNSなど、せっかく発信したコンテンツをしっかりと候補者に伝える上で大切なことをお伝えしていこうと思います。
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目 次
なぜ発信した採用コンテンツをきちんと伝えたほうがいいのか?
今更説明は不要かもしれませんが、大前提は自社のあらゆる情報に興味や関心を持ってもらいたいために発信します。ですが、一度下図にある購買行動フレームワークの AISCEAS (アイセアス)を求職活動に置き換えたイメージでみていただくと何かお気づきになるかもしれません。
★AISCEASについてはこちらのサイトでわかりやすく解説されております。
詳しくは後ほどご説明しますので、一旦は図を見て「ふーんなるほど」くらいに思っておいていただければと思いますが、採用コンテンツの発信においてなかなか思うような成果が得られていない場合は、発信した情報が選考プロセスのどのあたりに影響を与えているのかを考えてみる必要があります。
よくある失敗例として、発信している内容は企業の自己満になってしまっていて、候補者には何のプラス影響も与えていないという例。プラマイゼロであればまだいいのですが単純にマイナス印象を与える結果になってしまっている例も稀に伺えます。せっかく工数やコストをかけてコンテンツを用意し、満を持して発信をおこなっているわけなので、無駄になってしまっていては残念です。活用コンテンツが本当に相手の求めているものなのか、今一度5W1Hを意識してしっかりと伝わる、伝えられるコンテンツとして有効的に発信していかなくてはなりません。
ワンポイント
綺麗なコンテンツよりも、誰かに何かが明確に刺さるコンテンツにするということが肝心というわけですね。
採用コンテンツが届くことでどんなメリットがあるのか
ひとことで言うと得られるメリットは様々です。逆にコンテンツの使い方や届き方次第で得られるメリットが変わるという見方もあるのですが代表的には
・候補者の動機づけ
・印象に残す
・親御さんへの説得材料
・説明工数の削減
・エンゲージメントが高まる
・入社後のイメージ
・他社との差別化 など、挙げればもっと細やかく他にもありますが、一旦この辺りかと思います。
シンプルで極端な例を挙げるなら、エントリーフォームのサンキューページに企業説明会の動画を設置し、視聴を促すことで試聴してくれたことが前提状態となれば、企業説明を簡略できて選考プロセスの工数削減になります。←極端な例を挙げているので懸念点などは一旦棚上げしてます。
ちょっと抽象的な表現ばかりになってしまっていますが、上記の通りコンテンツの内容や目的、活用シーンや活用方法によって得られるメリットは変わります。この後出てくる問いに矛盾点や鮮明な説明が付かないものは要改善の必要がありますので、今は抽象度をあげています。
採用コンテンツはなぜ上手に伝わらないのか
採用現場において、発信したコンテンツが上手く相手に刺さっていない、またはコンテンツを全く見ていない、気づいていないなどはごくごく普通に起きていますよね。
これは至極シンプルなことなのですが、料理に例えみましょう。ここでは肉野菜炒めをイメージしてみてください。
まずは食材の下準備をしなくてはなりません。野菜を切ったり肉を切ったり下味を付けたりなどです。
次に炒めますからフライパンに火をかけて熱し、そこに各食材を順番に投入して火加減を調整しながら炒めます。
さらに必要な調味料などを加えて味付けや調整をします。
次に皿を用意し、料理を盛り付けたら食卓に運び、そのまま食べる人もいれば、好みに七味唐辛子やマヨネーズなどを追加で足したりしながら食する人もいます。
たとえば塩系の野菜炒めを求めている人に醤油ベースの野菜炒めは刺さらないですよね。また、野菜炒めと言っているのに野菜がもやしのみだったらちょっと物足らないです。この一見何が言いたいのかよくわからない例えですが、工程や段階によって必要なアクションを行い、食感調整や味の調整を加えていくことで、相手の満足度を満たしていきます。
これが選考プロセス(書類選考や適性検査などは省きます)では
・求人(企業)発見
・エントリー前
・エントリー後面接前
・面接実施、選考進行中
・内定通達後
・内定承諾の可否
の各フェーズにおいて先ほどの料理を置き換えて「いつ誰がどの場面で何をどのようにアクションして結果どうしたいのか」ということが考え所になってきますので、自社で現在おこなっているアクション(接触コンテンツ)を当てはめてみて、歩留まりなどのデータと照合して分析してみることをおすすめします。
採用コンテンツをどう活かせばいいのか
既存のコンテンツ内容に改善要素が存在するのか。
コンテンツ自体が不足していることが要因なのか。
コンテンツ発信プロセスに改善が必要なのか。
活用フローに見直しが必要なのか。など
これらは各社によって異なりますので、先ほどお伝えしたように上図のように自社のコンテンツを当てはめてみてください。その上で今一度AISCEAS(アイセアス)のプロセスをご覧いただきたいのですが、S(検索)、C(比較)、E(検討)はたとえ自社の選考を受けている最中であったとしても止むことなく継続されているということです。一昔前ではあり得ませんが、現在はこちらが当たり前であり前提です。
さらに、コンテンツをしっかりネット上に発信しているから良し、ではありません。情報収集をすべて相手マターにしているケースが多いのですが、知らず知らず検索〜比較~検討で他社に靡かれている可能性が高く、結果どこに課題があるのか分からないまま「御社の内定を辞退します」「他社に決めることとなりました」の回答になってしまいます。
アナリティクスなどの解析を確認して、「閲覧数は〇〇かぁ」と、この数字を把握してどこをどう改善しようね?と言いつつ止まってしまいがちです。
まずは上記の選考プロセスの中で相手がどんなコンテンツを欲しているのかを確認します。
次に発信している既存のコンテンツを当てはめてみて、それらがこちら主導なのか、相手主導なのかを把握します。
例を挙げると、エントリー後面接前:インタビュー動画(youtubeアップ):相手主導とした場合、再生回数や試聴維持率が選考実施数と比較して許容値外であれば、そもそもコンテンツが相手にまったく届いていないことが伺えますよね。
当然見てもらうためには広告を出稿するのか、SNSに力を入れるのか、チャンネルを育てるために奔走するか。といった策が思い浮かぶかもしれません。
確かにそれらも大切なことなので、おこなっていく必要は大いにあると思いますが、せっかくお金や時間をかけて作ったコンテンツをネットにあげていても「対象者」に見られていなければ改善をする必要があります。上記の例でいえば、エントリー後面接前の段階なので下記のような狙いがあってのことだと思います。
・自社の魅力を知ってもらいたい
・候補者の志望意欲を高めたい
・入社後のイメージを植え付けたい。など
ここで考えることは、決して「オンライン上で完結する考え方でなくていい」です。
面接前なので、1対1のチャットや電話等のコミュニケーションが可能な状態ですから、いくらでもコミュニケーションを図ることができます。(連絡ブッチする対象もいますが、それはどの道採用したい人材ではないので気にしなくて大丈夫です。)
どうしてもネットを主としたコンテンツですと、ある種の固定観念から発信面でなんとかしようという思考に偏ってしまいがちですが、チャット内のコミュニケーションフローを体系化し、コンテンツを会話内でアナウンスできるように組み込んでいくことで、相手からみれば「こちら主導のコンテンツ受信」になります。
今挙げたのは一例なのですが、ほかにもコンテンツをこちら主導で活用していくようにフローを組み変えていくことで、自社のコンテンツをしっかりと余すことなく伝えることができます。
ワンポイント
面接前の案内として、面接時の説明として、選考終了後のフォローとしてフェーズごとにきちんと伝え切ることで、結果に良い影響が与えられたケースも多くあります。
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