新卒採用に必須【 オヤカク 対策】親からの応援を得ることで親ブロックによる選考辞退を抑制
まさか突然辞退?その裏で大きな影響が働いているのは親の意見
本人は入社したいと言った…けれど突然の辞退連絡。このご経験がある企業も少なくはないでしょう。なぜこうしたことになるかというと、幾つも要因はありますが、中でも最近は親の意見が辞退の隠れた理由となっているケースがあります。
その原因は親による子への過干渉です。子供を心配するあまり、子供の意思決定に介入してくるケースが珍しくありません。
まさかの親反対。もはや影の意思決定者は親という家庭もあるようですね。ところが、ここには対策を講じることが可能です。適切な対策を行うことで親の反対は応援へ変わります。
これを[ オヤカク ]と呼びますが、オヤカクとは企業が内定を出した学生に対して、親から自社への入社の許可してもらえたかを事前に確認することをいいます。
このように親の意思を確認することから、オヤカクと言われており、新卒の就活で使われている用語です。
オヤカクが必要になってきている理由は…親ブロックによる内定辞退率が高まっているから。そこで今回はオヤカクについて、就活生と親の関係性、オヤカクの対策を中心にお話をさせていただきます。
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目 次
就活生が親の意見に受ける影響とは
レバレジーズ株式会社が運営する新卒向け就職エージェントcareer ticketの就職活動におけるオヤカクのアンケート調査(2019年11月)の結果のうち、「就職活動で親に反対されたことがあるか?」と質問に対して、全体の22.7%の学生が反対されたことがある。という結果になりました。
また、「就職活動の中で親に相談したタイミングはいつか?」という質問の回答は、「内定を得た段階で相談」が最多でした。
就活生の4分の1が、内定をもらった企業を親に反対されてしまったら、辞退する可能性が大いにあるということですね。
親の自身の就活経験や就業経験などから、こうあるべき、こうした仕事に就くのが安心などの意見が子供に影響を与えています。親の意見に反論し論破してでもこの会社に行きたいんだ、という自らの強い意志を持った学生ばかりではないので、やはり親に応援してもらえるような取り組みを、事前に講じていく必要がありますね。
オヤカクの背景。親の意見がなぜ内定辞退率に影響するか
❶親がもっとも身近な存在だから
この理由はいうまでもありませんが、親は学生のもっとも身近にいる大人であり、社会人であるからです。
だからこそ、 いくつか内定をもらっている学生は、どの会社に入社したらいいと思う?と親に意見を聞くというのはごく普通のことですね。
自分より人生経験もあり、自分のことを知っているからこそ、親からのアドバイスは受け入れやすい就活生が多いことでしょう。
❷ひとりっ子家庭が増えているから
少子化の影響もあり、子どもは1人という世帯が増えています。
今までは、小さな子どもや小学生~高校生の弟や妹が何人かいて、就活中の子供だけに構っていられないということもあり、就活中の子どもに対して、「自分の好きなようにしなさい」と入社する企業はどこがいいか?の判断を委ねていた親が多かったかと思います。
しかし、最近は家庭の子どもの人数がどんどん減ってきており、ひとりっ子家庭も増えてきています。
そのため、親が子ども1人の進路に向き合う時間が生まれ、精神的にも余裕が出てきました。
だからこそ、就活生の内定企業をしっかりと吟味する親が増加しているということは、自然な流れということですね。
❸ブラック企業についての報道が増えているから
長時間労働・過労死・過労自殺に関する報道を、よく耳にするというのも1つの理由です。
ただ、ここには情報化社会の影響を大きく受けており、過去にはブラック企業は全くなくて、今増えているか?というと、そうではありません。
SNSの普及やインターネットがより身近な存在になったことで、いろんな情報を簡単にキャッチできるようになり、企業のあらゆる問題が見えてきました。
そしてそれが以前より早いスピードで報道されるようになったため、ブラック企業のニュースをよく見かけるようになったというのが本当の流のようですね。
ブラック企業についての報道を通じて、親側の意見としては、自分の子どもには絶対ブラック企業に入ってほしくない。という思いがよりいっそう強くなってきています。
大学卒業までたっぷり愛情を注いで育ててきた子どもが、ブラック企業に入社してしまい、体調を崩してしまったり、精神を病んで働けなくなってしまったり、万が一にも過労死・過労自殺をしてしまったら、悔やんでも悔やみきれません。
だからこそ、内定者の親が、子どもの就職先について意見を言ったり、調査したりするようになっているというのは、当たり前のことと言えますね。
オヤカクの対策とは
親と就活生の関係性について知れたところで、続いては、オヤカクの対策方法についてお話します。
❶コーポレートサイトのリニューアルや採用サイトを設置
内定者の家族が企業の情報収集をする際、インターネットで検索をしますが、安心、納得する情報がネット上に存在しなかったら、どう思うでしょうか?
「全然よく分からない。この会社はしっかりしていないのかな?」
「サイト古、見にくい、これいつ作ったの?なんか印象悪いわね」
「制作費・運営費をかけられないほど、経営状況が悪いのだろうか?」
などと不安な気持ちになりますよね。
こうしたように、親が入社に反対する理由に十分直結するといえるでしょう。
昨今では当たり前の対策として採用サイトを設置し、求職者やその身内である第三者に向けた説得材料として活用しています。
学生の内定辞退を防ぐためにも、今の発信情報を見直してみて、業界内の他社やベンチマーク企業などと比較を行い、しっかりメディア戦略を実施する必要があります。
▼よくないサイトの特徴
・デザインが古い、堅苦しい
・レスポンシブに対応していない
・数年前の情報のままで、更新が全然されていない
・情報量やページ数が少なすぎて、どんな事業をしているのか不明
・無料ホームページで安っぽく、広告が表示される
リニューアルには費用がかかりますが、それが原因で就活生に内定辞退をされてしまったら、そこまでかけてきた採用コストが無駄になってしまい、逆にコストがかかってしまう可能性もあります。
内定辞退を防ぐために、きちんと見直しをしっかりしましょう。
★ オウンドメディアの運用はオヤカク対策にも効果大なので、併せてこちらの記事も見てみてください。
・オウンドメディアについて基礎基本を徹底解説
❷会社案内・採用パンフレットの郵送
オヤカク対策のなかでも、低コストかつ手軽におこなえるのがパンフレットの郵送です。
会社の事業内容、採用パンフレットを見てもらうことで、内定者の親の不安を軽減しやすくなります。
公式ホームページなど、ネットからの情報を提示するのも大切ですが、手元に会社のパンフレットがあることで、さらに安心できる企業だと感じますよね。
よくあるオヤカク対策として、採用担当者が直接親に電話したり訪問したりするという方法がありますが、そういったアクションは親側の抵抗感が大きいですし、逆に企業の不信感につながってしまう場合もあります。
会社案内・採用パンフレットの郵送を通じて、能動的なオヤカクの対策をしてみてはいかがでしょうか。
❸ブログやNOTEで、社内コラムを公開
企業のホームページや採用パンフレットだけでは、企業の色やどんな社員さんが働いているのか?が分かりにくい場合があります。
ページ数も限られていますし、どこの企業もそのくらいの採用広報ツールは使っていますからね。
自社を知ってもらえるようにブログやnoteを使って、記事を公開するという方法です。社員のストーリーや、社内イベントでの出来事、今後取り組みたいこと、などなどを記事にしてみましょう。
●どんな雰囲気の企業か?どんな人が働いているのか?
●これから何をしようとしてきているのか?
●これらを、記事を通じてリアルに伝えることができます。
採用サイトや採用パンフレットだけでは補いきれなかった情報を、ブログやnote経由で補うことで、この会社いい!と思ってもらいやすくなり、信頼獲得にも繋がります。
ブログについては、はてなブログなどの無料ブログを通じて発信してもいいですし、企業ホームページの中にブログページをつくって公開するのもいいでしょう。
noteについては、企業用のnoteアカウントをつくって、記事を公開していくという流れになります。
アカウントはSNSとの連携もできますし、メールアドレスを使って開設もできるので、とても簡単にはじめられます。
日々の業務も進めながら、記事をアップするのはとても大変だと思いますが、この積み重ねが就活生の内定辞退を防ぐツールになるので、ここでしっかりと対策をしていきましょう。
また、内定辞退を防ぐだけでなく、企業の認知・知名度のアップにも繋がります。
★ 採用ブログ運用について併せてこちらの記事も見てみてください。
・採用ブログの基礎基本を徹底解説
❹親向けの説明会開催
しっかりと誤解のない認識をしてもらい、応援してもらえるように合同もしくは個別の説明会を行うことをお勧めします。誰もが知る一流の大手企業であればまだしも、どんな事業をしているどんな会社なのかわからない。子供から聞いている限りでは応援できそうなイメージが湧かないといったある種の誤解や誤認識は多く見られます。
ですので誠意を持って親への理解を深める企画を行い、企業としての誠意ある対応を行うことで、この会社なら安心してお任せできるかも。という意見にひっくり返すことができます。
また、開催後などには親に宛てた感謝状や電話連絡なども、印象を高める効果的な取り組みです。
採用ピッチ資料を用いた説明会で誠実な質疑応答を受けることも親への好印象を与えるきっかけになります。
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