ダイレクトリクルーティングに潜む失敗の落とし穴。知っておくべき注意事項とは

ダイレクトリクルーティングの失敗事例から学び自社に活かそう

ダイレクトリクルーティングの運用は実施している企業でも、実は知らぬ間に落とし穴にはまっているケースがよくあります。というのも、求人広告に応募があった候補者と同じ対応しているなどのケースが多く、実はそれが間違いの始まりだったりします。

 

ダイレクトリクルーティングとは、人材採用で人材紹介会社といった仲介役を通さずに、企業が人材に直接アプローチをする採用手法です。方法としては、SNSや人材データベースなどを使って採用活動を進めます。

 

採用費用も安く、新卒・転職市場に出てこない優秀な人材を確保できるという点でメリットがあると言われていますが、運用方法を間違えてしまうと、上手く採用が進まない可能性もあります。

今回は、ダイレクトリクルーティングの失敗例、失敗しないために知っておくべきことについて解説します。

 

【こちらも参考にしてみてください。】

ダイレクトリクルーティングについての記事

SNSリクルーティングについての記事

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目 次

    ダイレクトリクルーティングでのスカウトメールの失敗例

    ダイレクトリクルーティングを行っている企業は、たくさんあります。

    他社も同様に、必要な人材に向けてスカウトメールを送っています。就職候補者宛にスカウトメールはたくさん届いているので、彼らの興味を引く文章にしなければなりません。

     

    ・どうしてあなたを魅力に感じたのか?(プロフィールやレジュメについて)
    ・どんな部分が自社に合っていると思ったのか?(価値を伝える)
    ・入社することでどんなメリットがあるのか?(ベネフィットを描かせる)

     

    ⇒こういった内容をスカウトメール文に、きちんと盛り込んでいますか?
    誰に対しても送れる文章を、たくさんの人に送るのはNGです。
    1人1人をしっかり見て、メールの内容を変えるようにしましょう。
    (媒体のスカウトとは異なる部分が多いので注意です。)

     

    型のあるテンプレ文を送るほうが、時間や手間はかかりませんが、心のこもっていない文章は、転職者の心に届きません。
    転職者側も、スカウト文が自分のプロフィールをしっかり読んだ上で送られたものであるか?は文章を読めば分かってしまいます。
    質の高い文章を送ることで、面談をしたいという転職者も増え、採用に繋がる可能性も高まります。

    「転職者と会う」という第一関門を突破するために、転職者に合わせてスカウトメール文を送りましょう。

     

    スカウトメール文の書き方

    採用したいと思った人材にスカウトメールを送って、その返信率の高めるために、一番必要なのが、「特別感」です。
    毎日、大量に送られてくるメールの中から選ばれるためには、「あなたが自社に必要です!」と感じてもらえる書き方をしましょう。

    件名

    《よい例》
    〇〇様のプロフィールをお読みしました!よろしければ一度お話させて頂けませんか?

     

    《悪い例》
    プロフィールを拝見し、ぜひお会いしたくご連絡を差し上げました。
    残業少なめ!資格も取れるかも?ノルマナシ!の〇〇職を募集!
    件名はスカウトメールを読んでもらうためのタイトルになるので、最も重要な部分です。
    誰にでも送れるプロフィールみました!系や求人情報はNGです。
    「名前」を記載し、あなただから送ったという「特別感」をまず初めに伝えましょう。

     

    冒頭内容

    件名を読んでもらえたら、プロフィールをしっかり読み、その中で魅力を感じたポイントを文章に組み込むことです。

    《よい例》
    はじめまして。株式会社〇〇、採用担当の〇〇です。
    〇〇様のプロフィールを拝見し、ぜひ一度お話をさせて頂ければと思い、ご連絡させていただきました!
    株式会社〇〇での〇〇といったご経験が、弊社でご活躍いただけると高く評価しているからです。・・・・・・

     

    《悪い例》
    こんにちは。株式会社〇〇、採用担当の〇〇です。
    私たちは、〇〇という事業に貢献しており、大手企業様へサービスや商品を輩出しています。
    昨年の売上は〇〇円を達成し、業界トップクラスの規模を誇っています。現在、急成長中の企業です!・・・・・

     

    自社の押し売りより、相手の魅力を伝えることを意識しましょう。
    会社情報は、冒頭内容の後に2~3行ほど記載し、URLリンクを貼る程度でOKです。
    候補者の存在感がなくなってしまった文面になっているというのが悪いスカウトメールの特徴です。

    1人1人に合わせて、候補者のどんな部分に魅力を感じたのか?を記載しましょう。

    スカウトメール返信に対するレスポンスの失敗例

    スカウトメールへの返信があった際、どんな返信の仕方を行なっているかでその後のやり取りに影響が出る場合もあります。相手も人間ですので返信内容に対する感情や印象変化が生じるものです。ということでよくある失敗を見ていきましょう。

     

    返信が遅すぎる

    たとえば、あなたがネットで買い物をしたとします。確かに購入完了の表示は現れましたし、購入完了の自動返信メールも届いています。ですが、その後2〜3日経ってもお店から連絡が来なかったらどうでしょうか。不安になったり苛立ちが起きたります。ちゃんと購入したことを確認してくれているのか、発送手配などを対応してくれているのか状況が知りたくなりますよね。

     

    それと同じで、求職者も応募をしたからにはその後の状況が知りたい気持ちです。自分は書類をパスしたのかどうか、パスしているのなら面接日程の案内の連絡は?それとも選考見送りなのかというように、自身の状況を知りたいわけですから、例えこれから書類選考を進めていくとしても一本メールを送ってあげておくだけで印象は違ってきます。

     

    <送信例>

    この度は当社の求人にご応募くださり誠にありがとうございました。書類選考を行ったのち、改めてご通知いたします。また、何かご質問などがあれば私、採用担当の〇〇まで気軽にご質問ください。などの連絡をしてあげると親切かと思います。

     

    ・・・・

    また、書類選考などのフローに問題がある場合は、選考結果の通知(面接へ進むのか否か)が遅い場合には競合他社の対応スピードの影響も受けやすくなります。

    他社の方が早く対応しており、採用側の採用スキルが高い場合には、人材は他社に流れてしまう可能性もあります。

    常に横槍が入っていきていると想定して、迅速な対応を心がけたいものです。
    日々の業務もあるかと思いますが、ダイレクトリクルーティングを通じて採用をしたいのであれば、他の業務との折り合いをつけてタスク管理を行い、なるべく優先順位をあげて対応するべきです。

     

    メール内容が事務的すぎる

    そもそもダイレクトリクルーティングのスカウトメールは相手を口説くことに重きをおいているので、初送時のみっちりとした内容でスカウトしているのに、このような形で返信が来たら落差を感じませんか?

     

    <メール例>

    〇〇様、初めましてこんにちは。株式会社★★の採用担当、〇〇です。突然ながら〇〇様の経歴(特に株式会社現職での〇〇システム開発におけるPLとしてのご経験)を拝見させていただき、ぜひ当社へご応募いただきたいと思いご連絡いたしました。

     

    ▼スカウトした理由▼

    当社では現在、ITエンジニアを5名募集しています。

    エンジニアとしてキャリアや自身の価値を高めたい、新しいことに挑戦していきたいという方を求めており、〇〇様のやりたいことが当社で実現できると思いました。

     

    ▼当社について▼

    当社は、事業が始まってから今年で7年目。様々な大手企業との取引を重ねることで、売上や会社規模、信頼などを積み上げて盤石な経営体制を築いています創業時から今日まで、エンジニアファーストの取り組みを行っており、技術教育や育成はもちろん、評価制度やキャリアパスなどに力を入れております。

     

    また、当社で働く魅力を一部を〜〜〜〜

     

    長々とご説明させていただきましたが、最後までお読みいただき誠にありがとうございました。少しでも興味をお持ちいただけましたら、ぜひご応募ください!

     

    ・・・・・

    (このメールに対する求職者の返信)

     

    株式会社〇〇

    採用担当

    〇〇様

     

    初めまして、〇〇と申します。この度は熱のこもったスカウトをいただきありがとうございました。

     

    私としても、ぜひ一度貴社のことを色々とお聞かせいただきたいと思っておりますので、ご案内のほどよろしくお願い申し上げます。

     

    ・・・・・

    (この返信に対する企業側の返信)

     

    〇〇様

    お世話になります。

    株式会社〇〇の採用担当〇〇です。

     

    では一度面接をさせていただけますでしょうか?

    ご都合のいい日時を2、3あげてくださいませ。

     

    ・・・・・

    この例、決しておかしいわけではありません。普通に返信しているだけなのですが、初送メールとの温度感は明らかに異なっていることが伺えます。

     

    初送時には「口説きたい」という熱を込めて「どうか応募お願いします」と送信しているので、返信があった際にはもう少し心のこもった対応をしてあげたほうが良い印象を与えることができます。

    (改善するとしたら)

    〇〇様

    お世話になります。

    株式会社〇〇の採用担当〇〇です。

     

    ご応募くださり誠にありがとうございました。〇〇様の培われたスキルは、当社でさらに発揮していただけると確信していましたので、お話できる機会に大変感謝しております!

    早速ではありますが、一度お話しをさせていただけますでしょうか?

    (対面でもWEBでも構いません。)

    ご都合のいい日時を2、3あげてくださいませ。

     

    ・・・・・

    このように言い回しを少し変えて一文加えただけでもだいぶ印象が違うと思います。どう返信するかということも、その後の内容に影響を与えかねないので注意してください。応募を得ることがゴールではないので、応募者の対応を雑にしないよう心がけていくことが大切です。

    ダイレクトリクルーティング経由での面談時の失敗例

    ダイレクトリクルーティングにおいて、はじめて候補者を会う際、選考を意味する「面接」ではなく互いの情報交換を意味する「面談」となることをお忘れなく。


    自社が送ったスカウトメールや、自社のホームページなどを見て、興味を持ってくれた人材であることは間違いありませんが、選考を受ける意思が固まっていない場合が多いからです。
    はじめの面談の目的は、どんな企業なのか知ってもらい、選考に繋げる場にしましょう。


    自社に興味を持ってくれた学生や転職希望者に対して、これまでどんなことをしてきましたか?どうしてこの会社に入社したいと思っていますか?など、面接のような面接を匂わせるなど、緊張感を与える質問をしすぎないようにしましょう。
    学生や転職希望者がどんな人か?を見極める場ではないので、あくまで自社を知ってもらうための活動をしましょう。
    大事なことなので再度お伝えしますが、これは面談であり、面接ではないことをしっかりと関与するメンバー同士の共通認識として、活動に取り組むことが大切です。


    企業に興味を持ってもらえるようなプレゼンをすることにフォーカスして、初期面談で「この企業で働いてみたい!」と思ってのもらうことが、ダイレクトリクルーティングの成功に繋がります。

    さいごに

    いかがでしたでしょうか?今回はダイレクトリクルーティングによくある失敗例についてご紹介しました!
    ダイレクトリクルーティングは、上で説明をしたように、採用活動を進めていく上で押さえておくべきポイントがあります。スカウトメールから面談まで、採用候補者に対して誠意をもったコミュニケーションが求められる採用手法です。

     

    やり方を間違えて、企業の印象を悪くしないよう注意しましょう。ダイレクトリクルーティングで、失敗例を参考に質のよい採用を構築していくことをおすすめします。
    ぜひ活用してみてくださいね!

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