求人広告はどこに掲載するのがおすすめ?掲載する前に確認する向き不向きのポイントを4つずつ
求人広告の選定をどうするか。
採用の動きが活発になってきています。コロナ蔓延時には採用を止めていた多くの企業も、中途採用の採用活動を再開しています。ところが、応募状況が芳しくない、内定辞退されてしまった、採用できずに掲載が終了してしまったなどの声を耳にします。
それでは、求人広告に募集を掲載する上でどの媒体に掲載したらいいのか。掲載するにあたってどんなことに注意しなければならないのかを解説していきます。
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目 次
データで状況を知り、動向を把握する
求人数、求職者数推移
転職サイトdodaによれば、昨今の求人数は、コロナ前の件数には届いていないものの徐々に回復を見せており、前年対比では増加しています。また、未経験求人を多く見かけることもあり求人広告=未経験採用の募集や若手人材の募集に活用されるケースが印象的です。
新卒採用と中途採用の比率において、中途採用の比率を高めている企業も増えていることから、競争率は高くなっている傾向です。
続いて求職者数の推移ですが、割と横ばい気味です。とはいえ求人数との差が広がり求人倍率が高くなっているとこを見ると、実際の現場では母集団形成がしにくい、選考途中での離脱が生じているなど、求人数増加と求職者減少による影響が及んでいる企業も少なくないと思います。
職種別求人倍率推移
こちらもdodaがまとめているデータを参考に見ていきましょう。続いて職種別でみる有効求人倍率ですが、2023年2月では
エンジニア(IT) 9.92
専門職(コンサル・金融) 6.43
専門職(建築・不動産) 4.45
エンジニア(機械・電気) 4.26
企画・管理 3.25
営業 2.49
といったように、これらの職種は依然として採用が簡単ではないことがわかります。では続いて各主要媒体の現況を見ていきましょう。
主要媒体の比較と特徴について
リクナビネクスト
リクナビネクストは全年代に支持されており、掲載企業も大手、中堅、中小、ベンチャーまで多くが掲載しています。
掲載のメリットは総ユーザー数が多いこと。経験者へのリーチも期待できる一方でデメリットは掲載企業も多く、上位プランを利用する企業もたくさんあるため、競争力が高めであることです。
応募傾向では、比較的年齢層の高めな母集団形成になりやすい印象があります。
費用は18万円〜180万円
※期間キャンペーンなどの表記ではありません。
総求人数
約88,000件
技術系
約4,500件
※IT、機械・電気、建築・土木、医療・科学等
営業
約4,200件
販売・サービス
約2,000件
管理・事務
約3,900件
運輸・警備・技能
約4,100件
リクナビネクスト評価
doda
dodaは20〜30代の若手に特に支持されている媒体の一つです。掲載企業は大手、中堅、中小、ベンチャーまで多くが掲載しています。
掲載のメリットは若手が多く利用している点です。若手採用や未経験採用をお考えの企業にはおすすめ。一方でデメリットは運用面においてスカウトメールが無いこと。掲載を行い応募を待つスタイルが中心になります。スカウトを中心に実施したい企業にはdoda recruitersがおすすめ。
応募傾向では、若手や中堅層あたりの比率が高い母集団形成になる印象です。
費用は25万円〜150万円
※新規キャンペーンなどの価格表記ではありません。
総求人数
約8,000件
※エージェント求人含む場合は210,000件
技術系
約2,300件
※IT、機械・電気、建築・土木、医療・科学等
営業
約1,800件
販売・サービス
約750件
管理・事務
約1,400件
運輸・警備・技能
約600件
doda評価
マイナビ転職
マイナビ転職は多くのユーザー層に利用される媒体です。20〜30代比率は6割弱ほどで掲載企業は大手、中堅、中小、ベンチャーまで多くが掲載しています。
掲載のメリットは地方採用にも強く、細やかな求人が行えますし、スカウトメールも柔軟に行えます。一方でデメリットは競合企業も多く掲載しており、競争力が高い点です。
応募傾向では、幅広い年齢層の母集団形成になる傾向があります。
費用は20万円〜120万円
※キャンペーンなどの価格表記ではありません。
総求人数
約19,000件
技術系
約3,900件
※IT、機械・電気、建築・土木、医療・科学等
営業
約3,700件
販売・サービス
約1,600件
管理・事務
約4,000件
運輸・警備・技能
約3,500件
マイナビ転職評価
type
typeは中堅層以上のユーザーが利用している傾向の高い媒体です。掲載企業の多くは技術系求人の掲載しています。
掲載のメリットはエンジニア採用に定評があるので、特にITエンジニア募集ではおすすめです。東京で開催されているエンジニア転職フェアはエンジニア特化の国内トップフェアです。一方でデメリットは地方採用に強くない点で、関東圏以外では影響が低めです。
応募傾向では、比較的高めな年齢層の母集団形成になる傾向があります。
費用は35万円〜100万円
※地方キャンペーンなどの価格表記ではありません。
総求人数
約3,000件
技術系
約1,700件
※IT、機械・電気、建築・土木、医療・科学等
営業
約500件
販売・サービス
約170件
管理・事務
約340件
運輸・警備・技能
約170件
type評価
エン転職
エン転職は若手のユーザーが最も利用している媒体の1つです。未経験若手の求人を中心に多くの企業が利用しています。
掲載のメリットは若手にリーチしやすい点です。スカウトメールの運用にも力を入れたい企業には利用メリットがあります。一方でデメリットはベテラン層には刺さりにくい点や掲載開始後の原稿修正などができない点です。
応募傾向では、20〜30代の年齢層の母集団形成になる傾向があります。
費用は28万円〜120万円
※地方版などの価格表記ではありません。
総求人数
約7,000件
技術系
約1,200件
※IT、機械・電気、建築・土木、医療・科学等
営業
約1,500件
販売・サービス
約780件
管理・事務
約1,400件
運輸・警備・技能
約950件
エン転職評価
イーキャリア
エン転職は若手のユーザーが最も利用している媒体の1つです。未経験若手の求人を中心に多くの企業が利用しています。
掲載のメリットは若手にリーチしやすい点です。スカウトメールの運用にも力を入れたい企業には利用メリットがあります。一方でデメリットはベテラン層には刺さりにくい点や掲載開始後の原稿修正などができない点です。
応募傾向では、20〜30代の年齢層の母集団形成になる傾向があります。
費用は28万円〜120万円
※地方版などの価格表記ではありません。
総求人数
約7,000件
技術系
約1,200件
※IT、機械・電気、建築・土木、医療・科学等
営業
約1,500件
販売・サービス
約780件
管理・事務
約1,400件
運輸・警備・技能
約950件
イーキャリア評価
Wantedly
Wantedlyは媒体とは違いビジネス・リクルーティングSNSといった位置付けのサービスです。8割ほどを20〜30代で占めています。ITエンジニアやクリエイター、営業、サービス職などの採用に向いていると言えます。
利用メリットは媒体にはない機能を備えている点です。企業ページ、募集ページ、ミートアップ、ストーリー掲載、スカウトなど、攻め型の採用を行えます。一方デメリットはページ構築や更新などを自身で行う必要があること。掲載して放置といった媒体スタンスの運用では成果は得られにくいです。
応募傾向では、20〜30代の年齢層が母集団の大半を占めてくるでしょう。
費用は6ヶ月契約、12ヶ月契約、24ヶ月契約で契約スパンにもよりますが月額は4万円〜20万円ほどとなります。
総求人数
約42,000社(利用企業数)
ユーザー数
330万人
ユーザー職種比率
エンジニア:32%
デザイナー:15%
営業:17%
マーケッター:17%
その他:19%
Wanredly評価
媒体に掲載する前に確認するポイント
ここからは、事前に確認するポイントとして、媒体掲載に向いているケースと、向いていないケースをご紹介します。自社の行なう予定の募集内容がどういったものなのか、下記を参考にしてみてください。
筆者の主観も交えていますので、偏りが生じている可能性もありますが、ご容赦ください。
媒体掲載に向いている募集
募集エリア
三大都市圏内
地方中枢都市
高次都市機能を有する都市
中心都市
ベッドタウン
エリア環境
鉄道線路沿線沿い
人口増加傾向
高速道路IC付近
国道付近、主要道路付近
募集に向く職種
営業職
事務職
販売職
サービス職
ドライバー職
技術職
クリエイティブ
募集条件
資格を要さない
経験年数を要さない(あっても経験1〜2年程度)
年齢制限を設けない(20代限定は母集団形成不利)
文理不問、専攻を求めない
つづいて媒体掲載に向かないケースをご紹介します。もちろん掲載して募集することはできますが、良い結果が得られにくい可能性があります。
媒体に向かない募集
募集エリア
中心都市(環境等によっては)
ベッドタウン(環境等によっては)
他都市への 依存が低い都市
農山漁村
エリア環境
最寄り駅から遠く自動車必須
人口減少傾向
高速道路ICから遠い
国道や主要道路から大きく外れる
場合により転居が必要
ハローワークで反響が得られる地域 など
募集に向かない職種
技術職
専門職
研究職
ニッチな職種
登録ユーザーとかけ離れた募集
募集条件
資格が必要である(無資格者不可)
経験年数が必要である(未経験不可)
理系、専攻必須
語学力が必要である(TOEIC●点以上必須など)
各主要媒体の特徴を見たうえで、確認するポイントと照らし合わせて掲載する媒体を決めてみてください。ただし鵜呑みは禁物です。なぜなら各エリアにおける市況感はまったく異なるため、必ず業者に相談することがおすすめです。
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